住出勝則(Masa Sumide)渾身のファンク・ギター

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と、まぁ俺は”TightRope"を観てぶっ飛んでしまった訳です。
とにかく巧いというよりカッコいい。
チューニングが表記されてるのも嬉しい。オープンチューニングは耳コピーするのややこしいからね^^。

で、これらの演奏を聴いているうちに、俺は或る事に気付いた。
   「メロディーが、無い。。。。」
大体殆どの音楽は主旋律(メロディー・ライン)に対する和音付け、又は和音の流れ(コード進行)に対する主旋律
という形になっていますが、
住出さんの曲は、イントロ→Aメロ→サビ→エンディングというような曲構成は一般的なスタイルをとっていますが、メロディー・ラインに対する意識が非常に希薄、或いは、無いと言ってもいいくらいなのだ。
俺はこのことに、住出さんの強烈なメッセージを感じてしまう。
「かっこいいギターってのは、メロディーなんかじゃない。こっちだぞ。」ってね。
流れるベース・ラインと卓越したパーカッシブ奏法によって産み出される疾走感と洗練されたコード進行。
そう、メロディーなんて必要無い。
これはすげーことだ。ギターでしか表現出来ない、今までの音楽を超越したインストゥルメンタルだ。

俺は、自分がギターを弾き始めた動機を思い出した。小学校6年生の頃、
Beatlesの"Black Bird"が弾きたい。」
サイモン&ガーファンクルの"スカボロー・フェア"が弾きたい。」
ギターそのものが弾きたかったのであって、歌は関係なかったのだ。
そんなに裕福ではなかった俺は、一級建築士と再婚して杉並区に庭付き2階建ての家を構えるようになった親父の姉に、親に内緒で頼みに行った。
「中学生になるお祝いに、ギター買って下さい。」と。
承諾してもらった俺は嬉しくてたまらず、まだギターを手にしていないにも拘らず
初心者向けの教則本を買って熟読し、弦と音叉だけを買って
ギターが来る日を心待ちにしていた。
そんな風だったから、ギターが来たその日には、自分で弦も張れたしチューニングも出来た。簡単なロー・コードも弾けた。

FingerStyle Guitarはインター・ネットのおかげで急速に進歩しただろう。なんといっても何度でも好きな演奏を観て練習できるのだから。
百聞は一見にしかずなのだ。
巧い人はいっぱいいる。
だからこそ、自分のスタイルが重要だ。
ソロ・ギターによるインストゥルメンタルは、弾き手の思想が非常に深く現れるものだと思う。
何故、ギターなのか。ギターを通して何を表現したいのか。音楽って一体何なのか。
その思想が感じられるプレーヤーだけが、一流のアーティストなのだ。

========おしまい========