アビダルマ・・・・

仏教は宇宙をどう見たか―アビダルマ仏教の科学的世界観 (DOJIN選書)

仏教は宇宙をどう見たか―アビダルマ仏教の科学的世界観 (DOJIN選書)

宇宙という言葉が題名に含まれているが、それは「ホーキング博士の宇宙」という意味ではなく、
この本はあくまで仏教からみた宇宙の話である。

仏教は、宣言すべきだと思う。
「仏教は、哲学」ですと。西洋的な宗教とは違うと、積極的に。
お坊さんとは、その教えを個人的に実践している人の事を指すと。

お墓がどうとか、線香の匂がどうとか、魂とか、生まれ変わりだとか、全く関係がない。

お釈迦様という哲学的大天才が誰かに伝えようとした話を元に、
理論的に余すところなく宇宙=世界のすべての仕組みを説明した人がいて、
更にそれを多くの人達で洗練して出来上がった仏教理論の入門書として、
とてもわかりやすい本です。

勿論、ここに書かれていることを本質的に理解することなど、
殆ど無理ですね、私には。

だけど、
この本に神様はいない。

神様を抜きにして、
いかなる矛盾も無いように全宇宙を説明しきることが、空想だとしてもいかに困難か。
時間、空間、物質、生命、心等、全てを説明しきる。

そういった人達が存在し、継続しているということを感じられるだけで充分だ。