現実が上滑りしている。

簡単に気持ちがポケットに落ち込んでしまう。

俺は同時に二つのことを考えるのが苦手なので、
例えば集中して本を読んでいる時などは、周りの現実世界は消えてしまう。
音も、景色も。聴こえないし、見えない。

歩いている時も、現実を注視していないとやばい時がある。

現実が、やや上滑りして見えている。
かなり、やばい感じだ。

やけっぱち的気分に落ちかけている。

仕方ない、何か楽しいことを考えよう。
音楽は、助けにならない。残念なことに。流れる音楽も、弾くギターでさえ落ち込みポケットを増強してしまう。

アラスカでオーロラを見る。タイで象に乗る。ハドソン川の畔でビリージョエルを唄う。
砂漠で星空を見る。スタバでなんとかフラペチーノを飲む。
深夜の遊園地で回転木馬に乗る。バーガー・キングのハンバーガーを食べる。
ライブハウスの距離感で村治佳織を聴く。南十字星を観る。

自分の中で先送りしてる出来事。叶いそうな希望。

経験的に知っている。
時間経過のみが、俺をポケットから引き出し、
現実と調和させることを。

待つしかないことも。