グッドタイミング

これでも国家と呼べるのか―万死に値する大蔵・外務官僚の罪

これでも国家と呼べるのか―万死に値する大蔵・外務官僚の罪

☆「これでも国家と呼べるのか―万死に値する大蔵・外務官僚の罪」
☆「新戦争論―“平和主義者”が戦争を起こす」
☆「世紀末・戦争の構造―国際法知らずの日本人へ」

小室直樹先生の本を2冊ずつ図書館に予約を入れて、読んだらブログに書くというスタイルやってきたけど、
夏バテだ〜。

でも、この3冊を読んでいるうちに、
日本をめぐる国際情勢にきなくさい変化があり、
予備知識として、とても役に立った。

第二次世界大戦を敗北に導いた軍閥官僚制度。
軍閥エリート官僚は、致命的な失敗を犯しても責任をとらず、
必ずエリートコースへ復帰する。
致命的な失敗を犯した人物が、勲章まで、貰ったりする。
第二次大戦中の恐るべき腐朽官僚制度を、今現在の日本官僚制度が受け継いでしまって、
腐朽の部分だけが、戦後の経済発展に目隠しをされたまま、更に拡大してしまった。

上司が責任をとらないのに、部下が責任をとらされると、
モラルは全く機能不全に陥り、アノミーが蔓延する。
もう、官僚制度に自浄能力は、無い。

3冊目の本は、眼から鱗が落ちた。
ユダヤイスラム、キリスト、仏、儒、道、
宗教を理解しなければ、
国際社会は絶対に理解できないことを、
完膚なきまでに教えてくれた。

俺はイスラム教のことは全く無理解であった。
アラー(神)は、キリストと無縁の存在だと思っていたのだ!。
何故アラブをめぐる宗教戦争が繰り返されるのか、
その根本原理を知らなかった;;;;。

アラブがギリシャ文化の理解に勤め、
非常な努力の上にギリシャ文化を自国に普及し、
そのアラブを通じてヨーロッパがギリシャ文化の一部を理解した。
そういった文化の継承過程を無視して
ヨーロッパはアラブを屈服させようとし、
アラブはそんな野蛮人たちに、飼い犬に手を噛まれたような屈辱を覚える。

ヨーロッパで流行し始めたキリスト教など、
アラブのイスラム教は、放っていたのだ。

決定的な違いが、
「キリストは神である。」
アラブは絶対に認めない。イスラム教において、キリストは預言者ではあるが、人間だ。
しかしヨーロッパは、神学論を推し進めて、キリストは人間であり、神であると、結論した。
それを認めないアラブを許さない。

形式的に資本主義(キリスト主義)を導入した日本は、
何をどう考えたらいいのか?
資本主義導入時の明治政府の努力は、
現在の日本の政治に、結びついているのか?

戦争は文明が産み出した国際紛争解決の手段であって、
現代においてもそれは変わらない。
変えたければ、戦争に代わり得る国際紛争の解決手段を、国際的に認められる形で構築しなければならない。

国際法(戦時法)は、未だ脆弱で、発展途中なのだ。
現在はアメリカが主導権を握っているが、
アメリカの自国モデルのデモクラシー押し付け主義が、
国際的には成功していないのだ。

マックス・ヴェーバーの資本主義発生の為の要因を理解していないとすれば、
アメリカでさえ、判断を誤る可能性は、あるのだ。
ソ連が崩壊したのも、同じ理由らしい。

と、読んで思ったのですが、
大変疲れたぁ。

次は、談志家元の、
「最後の落語論」を借りました。
しかし、更に疲れることになってしまうかもなぁ〜(;^_^A アセアセ・・・