何の為?

本を読み終わる。
内容をまとめて書く。

音楽を聴く。
内容をまとめて書く。

疑問を持つ。
内容をまとめて書く。

怒りを抱く。
内容をまとめて書く。

好きになる。
内容をまとめて書く。

自分の考えをまとめる為に、
とりあえず誰かに伝えようとするフリをして、
自分の理解度を再確認する。

今のところ、自分の精神の安定に役立っていると思われる。

ネット世界という深い井戸に向かって自分の中の何かを放り込み続けることによって、
期待も予想もしていなかった跳ね返りがあったり、
井戸だと思っていた場所に、大切なオアシスがあることを知ったりする。
放り込まなければ、ただのブラック・ホールだ。

自分が能動的にならなければ、
欲望を飲み込み続ける坩堝だ。

自分の場合、自分の脳内の矛盾がこの場に垂れ流しになっている。
まとめるとは、程遠い。

しかし、ただの垂れ流しでも、坩堝に化学的変化が起こることがある。

震災以降の日本人の精神状態について、
ある作家がラジオで発言していた。

やはり誰でも何かしらのパニック状態にあって、
情報過敏になっていると。
自身の不安が増幅されやすい状態なのだと。

そうだよな、と思った。

何気なく見過ごしていた世界が全く違う意味をもっていることに気付き、
不安にならない人間はいないとは言わないが、少ない。

ここにつけこまれないようにするのにも、
パワーが必要だ。

狙う奴は、うようよしている。
国家、詐欺師、偽宗教。

多くのものは守りきれないが、
せめて身近な人には、警告したい。
「気をつけよう。」と。