もういい加減にしたほうが。

人間が宗教を権力と結び付け、
一人の人間が多数の民衆を支配しようとしてきた人類の薄汚い歴史から僕達が決別する時期は、
もう遅すぎるくらい以前に到来していると思う。

宗教が悪いはずもなく、
悪用しようとする人間が悪いに決まってる。

神様が本当に存在しようがしまいが構わないが、
神様がいるとしたなら、
その神様が、
誰かを殺せとか、私以外を信じるなとか、
そんなことを言うわけがないだろう?

そういった類の言葉の全てが、
神様の名前を騙って、神様を悪用しようとする人間の仕業に、
絶対に決まっている。

信じれば救われるとか、
信じれば天国に行けるとか、
全部が嘘である。

僕の中には神様がいる。
それはあなたの中にいる神様とは、おそらく違っている。
しかし、実体は同じなのかもしれない。

僕の中の神様は、一種の問いかけなのだ。

僕が何か、行動しようとする。
すると、何か行動しようとしている僕を見つめるもう一人の、僕がいる。

ここまでは、ある意味、
二つに見えても、同じ一つの僕という総体であろう。

さて、
「お前、そんなことしていいのか?」

この問いかけをしてくる人がいる。

これは、僕じゃない。

この問いかけをしてくる人は、
気が付けばあらゆるものから、問いかけてくる。

犬でも、草でも、石ころでも、
匂いでも、光でも。

「なんだよ、お前。なにしてんだ。」

おそらく全てのものから僕に問いかけてくる人を、
僕は神様だと、想像している。

逆に、人間だけではなく、おそらく全ての存在に対して、
僕の中のその人は、問いかけているだろう。

与えられる神様ではなく、
内にある神様、絶対にこっちが本物だ。

結果的に同じ神様であるとしても、

僕はこちら側に、立ちたい。