途中

途中だ。
おそらく、あらゆるもの全部が壊れる途中だ。

しかし、その途中で僕はうまれた。

どう考えても、今、こう書いている僕の存在を否定できない。

ちっぽけなその途中という隙間のなかで、悪戦苦闘していけないはずがない。

壊れていこうとするものを繋ぎ止め、僕の存在を誰かにつたえたいという気持ちは、
おさえるのはある意味いけないことであって、つたえることのほうが正しい気がする。
繋ぎ止めるということが、無意味であったとしてもだ。
それが無意味であったと誠心誠意つたえたい。
意味あるならば、そのことを誠心誠意つたえたい。

僕の前にうまれたひとたちがあれこれ苦闘した記録があるが、
それを参考にしても、僕の思考では僕の寿命のうちに答えは見つからないだろう。

何を求めて悪戦苦闘するのか、その何という目標でさえ、
見つけるのはとても難しい。