大聖堂

ギター用の曲でね、大聖堂っていうのがあるんだ。
大体、3部に分かれてる。俺が思うに、全部で一つなんだけどね^^。

まぁ、俺を含めて多くのギター・プレーヤーが、
「ああ、こんな曲弾けるようになりたいなぁ。」と思うような曲だと思う。

一万時間説っていうのがあるね。

テニスでも、ヴァイオリンでも、絵画でも、物理でも、法理でも、
一つの目標に集中して一万時間訓練すれば、
誰でもその目標に到達できるという、説だね。

まぁ、そんなもんかもしれない。否定はしない。

俺は、大聖堂って曲はずっと前から知っていたけど、
別に積極的に練習はしていなかった。

ユーチューブで、村治さんが、第二部のとこを、何処かの風景の中で弾いててさ、
観ていながら、
「これ、弾いてみなさい。」ってことだなと、思った。

一万時間練習した人が弾くんじゃないんだ。当然俺だから、全く違う。

なんかさ、俺はギターのことしかわかんないけど、
スケールがどうとか、運指だとか、進行がどうとかあるのだけど、
関係ないね。
スケール練習をすると指は動きやすくなるけど、それだけ。
音楽の理解とは関係がない。
本当はね、
それやんないとギターなんて弾けるようにならないという型嵌めが、まずいんだ。
いいんだもんね、好きなように弾けば。

大聖堂を弾こうと思ったら、
大聖堂を、一音一音拾って、弾くだけだ。

何故なら、大聖堂が弾きたいから。
それで充分。

巧いとか下手とか、全然関係ない。

弾いてみると、わかることがあるよ。俺には、あった。

重要なことだ。
弾いてみると、弾けるようになる。そのように、大聖堂は出来ている。

第一歩を踏み出す決断。
大体踏み出さずに、通り過ぎてしまう。
踏み出せば、わかることが必ずある。

つまりね、かなりたどたどしい、つっかえつっかえの大聖堂になるんだけど、
弾かないよりは、わかるよ。
そんな風にしか、わかることは増えない。