チェロを背負う じょし。

数年前に北千住に芸大が引っ越したらしく、
同時期に、俺んちの超近所に芸大の学生寮、寮というよりほぼ分譲マンション的サイズの建物が現れた。

楽器を持ったり、背負ったりしている若者をよく見かけるようになった。

それは、一人であったり、グループであったり。

チェロのハードケースを背負う女子。

俺はふだん一般男子に注目することさえ少ないので、
当然のごとく、楽器を持つ人を目で追うのは、女子に限る。

チェロね。かっこいい。

と思って、その話をかみさんにしたんだけどね。あれは、かっこいいなって。

なんと驚いたことに、かみさんが勤める会社にね、
いました。チェロ女子。。。

芸大的な出来事とは無関係だけど、
離婚後の母子家庭を支えるその同僚が、チェロを習っている。

しかも、その動機が、
「チェロのハードケースを背負う姿に憧れて。」という事だそうだ。

しかしだね、練習用とはいえ、チェロの値段て幾ら位なんだろう。

世の中は不思議だ。

連休の前日。

休日というのは休日の前日しか楽しくない。
とすると、僕の場合は連休は休日の前日が続くので、とても楽しい。

何かやることが決められている事からの解放が楽しいのならば、
決めなければ良いだけの話になってしまう。

しかし僕は社会に飼いならされているので、
決定していない明日を迎えるのが不安だと思い込まされている。

僕はその不安はくだらないことだと思い込もうとしているので、
いや、くだらないというより、なるようにしかならないと思い込もうとしているので、

連休前の今日、この文章を書いている今はとても楽しい気分なのだけど、
あれれ?楽しいとかつまらないとか、
こんがらがっちゃうな。

どちらでも良いということに、なってしまうのかもな。

ギター用五線譜、またはTAB譜について。

ギター用譜面について興味の無い方、又は何かの曲のタブ譜を紹介するページではないので、
それを期待する方は素通りしてください。

一般的なピアノ譜のような、音符だけが書かれた5線譜を見てギターを弾くのはかなり辛い。
なので、ギター用の5線譜には音符の近く等に、様々な記号が書き加えられている。

左手運指記号。開放=0、人差し指=1、中指=2、薬指=3、小指=4。あれ?、親指どこに行ったんだ?
クラッシックギター曲では、左手親指は弦の押さえとしては考えられていないようなので、
譜面によりオリジナルな記号が使用されていると思うが、あまり見ない。

右手運指記号。親指=p、人差し指=i、中指=m、薬指=a、小指=ch。

弾く弦の指定記号。6弦から○の中に6、5、4、3、2、1。

ポジション(フレット位置)記号。五線譜の上部に、C1¬(C1の位置から¬の終わる位置まで1フレットを基準に左手を運指する)のように、1〜19と、フレット位置が指定される。セーハ位置でもある。数字はローマ数字表記。

てなことを考えながら最初は弾くのだけど、結構考えないと弾けないぞ。

なので、俺は仕方なくそのギター用5線譜を見て弾きながら、
タブ譜に手書きで書き換えてから、練習を始める。

タブ譜というのはギター専用に考えられた譜面なので、
簡単な曲ならば初見で結構いける。
面倒なのでタブ譜の説明は省くが、
ギターの構造に合わせて6線譜なので、
例えば最下部の線上に5と書いてあれば、6弦の5フレットを押さえなさいってことだ。開放は0。

ってかね、もう、タブ譜でいいじゃんて、俺は思うんだね。

ギターは構造上、ノーマルチューニングならば、例えば1オクターブ上のG(1弦3フレット)と同じ音程を、
2弦8、3弦12、4弦17フレットで出せる。
5線譜では、ややこしいんだ。

タブ譜に慣れちまえば、五線譜の音符が無くても音程は見えるよ。

まぁ、両方とも読めたほうがいいけどね。

更に、5線譜の基本的な繰り返し記号みたいなもの(ダルセーニョ等)もあるので、
まぁ譜面というのはややこしいけど、
めんどくさがっていては理解しづらいし、
譜面を否定すると、かなりまわり道を覚悟しなければならない。
それでもいいんだけどね。
どの道、弾けるようになるには時間はかかるんだし。天才でない限り。

人生と一緒だ。

生きる楽しさ

「今日もちょこっと旅話」というPodcastをやすやすさんと一緒に放送されているふみえさんは、
「ロンリー」の意味を知る人だと思う。
彼女はバイク乗りだそうだ。しかも、海外旅行の移動でバイクに乗る。
しかもしかも、小さなギターを背負って。
「独りカラオケ」の為に。。。。

俺は、その話を聴いて、参った。勿論、独りカラオケの為に旅行するわけではないのだが。

「ロンリー」とは、ウルフの称号。

「ロンリー」を知る人とは、俺の定義によれば、自分の価値観に従って行動する生き物である。
「フリー」と言ってもいいのかも知れない。

バイクに乗って走った道のりを反芻し、
辿り着いたその場所で小さなギターを弾きながら自分を唄う。

ホント、参った。

クールで、ハードボイルド。

口調に何の気負いもなく、内なるプライドを不本意に漏らしてしまう可能性は無い。

従って、彼女の言葉は世間話ながらも俺には鋭くせまる。

生きる楽しさは自分で見出すしかない。

見出せない奴は、勝手にしてくれと言いたくなる。
毎度のことだけど、死ぬなら電車はやめて欲しい。

ばあさんが二人で手をつないで電車に飛び込んだらしいが、
それが本当ならば、迷惑でしかない。

カラスの餌隠し。

亀有駅付近にはカラスがたくさんいるので、
プラットフォームで乗る電車を待つあいだに、いつもカラスの行動を見ている。
飛ぶ様子も、鳴く声なども。

今日、菓子パンの切れ端のようなものを加えたカラスが線路の向こうのフェンスからピョンと線路内に飛び降りた。

線路をピョン、ピョンと飛び越えて、
敷き詰められた石の一つを菓子パンを咥えたままくちばしでどけると、
そこに菓子パンを落として、どけた石でそこに蓋をした。

非常食なのだろう。
その石の場所を覚えているのだろう。

カラスは、やはり俺を上回っている。

漫画って、そうやって描けるんだ。

今日、勤め帰りの通勤電車内で、
隣に座った大学生くらいの年齢の女子がB5版くらいのノートブックとシャープペンシルをバックから取り出して、
おもむろに作業を始めた。

そのノートは罫線のない白紙のノートブックで、
既に描き込まれていたものをチラ見して驚いた。漫画だ。

恐らくそれを元に、別の用紙に清書するのだと思うけど、
まぁフリーハンドでこま割りしながら、
漫画を描き込んでるんだよ、たまに消しゴム使いながら。

俺は自分の手書きの大聖堂のタブ譜を見てたんだけど、
彼女の作業が始まってからは釘付けになっちゃった。
俺は心の中で、
「おお、美しい、同志よ。」と唱えたね。

揺れる電車の中で、がっつり描いてたね。巧いし。ネームも入ってるんだよ、ラフな感じだけど。

驚いた。
電車は色んな人が色んな事をしているけど、
漫画描くとはなぁ。

いい体験が出来ました。ハナマル💮。

あるきっかけ

大体、あるきっかけによって物事は進んでいる気がする。

あるきっかけを自分が生むこともあるかも知れないが、
自分に訪れる、あるきっかけに気が付くことはなかなか難しい。

大体、あるきっかけが通り過ぎて一定の期間をおいてから、
あ、あれが、あるきっかけだったんだと思うことがある。

通り過ぎてしまう今を見つめることは、自分には難しい。

今のところ、あるきっかけをある程度実感できるのは、
ギターだけだ。

もう、弾いちゃうね。
昔の自分は、もうちょっと指が動きやすかったのかも知れないが、
多分その頃より、おいらは今のほうが弾いていて楽しい。

当たり前だけど、弾いている今が楽しいから。

言葉も音楽も、
なんか生み出されて行く気分が楽しい。

その気分に乗って、流れていくのが楽しい。自分の思い込みでも構わない。

今自分が最も尊敬する職人が、
明日、手術を受ける。

先日お見舞いに行ったときに、とても静かな会話をさせてもらって、
職人とは本当に清々しい生き方だと、改めて実感した。